峠越えの道(御坂峠編) [道路・鉄道]
日食に関するブログ以外では久々になります。
さて今回は、南都留郡富士河口湖町と笛吹市に跨ります「御坂峠(標高1,300m)」についてです。地図を見ますと、西に「御坂山(標高1,596m)」がありますが、ここでは一般に広く利用されている「峠」について触れます。
後で記事を書きますが、河口湖畔を走る国道137号線を甲府方面へ進みますと、急なカーブ(20年以上前はもっと急でした)と坂になって山を登る区間があります。線形改良工事によって設けられた登坂車線が終わるところに、下の様な分岐案内標識が出てきます。
真っ直ぐ進みますと、「新御坂隧道」へ入り、右へ曲がると「県道708号笛吹富士河口湖線(旧道)」になります。トンネルと旧道はこんな感じで分岐(合流)しています。
この記事では、旧道に関して書きます。
旧道と言いましても、峠に茶屋がありますので、冬によほどの積雪でもない限り河口湖側から峠までは行き来できます。勿論、夏は全線通行できます。また、途中からはロッククライミングで有名な「三ツ峠山(標高1,785.2m)=地元では単に『みつとうげ』と言います」への登山道も延びています。その地点から三つ峠の山頂を撮影してみました。山頂にはFM局の中継所等があります。
ここからもう少し先へ進みますと、峠をくぐるトンネルの手前に、今年生誕100年を迎えた太宰治が一時期滞在していた「天下茶屋」があります。当時の面影を残して近年再建されました。太宰のファンであれば一度は訪れたい場所の一つでしょうね。
この天下茶屋の前から撮影した富士山は、別名「菱富士(数学的観点から言いますと、厳密には『平行四辺形富士』なのでしょうけれど…)」と言われます。手前にある2つの山の稜線によって、富士山の稜線がいい具合に切り取られています。
そして、トンネルの脇から伸びている、本来の峠へ通じる登山道の途中に、あまりにも有名な「富士には月見草がよく似合ふ」の石碑があります。以前は落書きだらけでしたが、今ではそれらも消され、キレイになっています。
そして、隧道をくぐって向こう側(笛吹市側)へ行くわけですが、この隧道も旧笹子隧道と同じく、文化庁の「登録有形文化財」に指定されています。
トンネルの中はと言いますと、崖崩れしない様に岩にコンクリートを吹き付けてあるのを御存知かと思いますが、あんな感じです。また、勾配が急なので、中間点まで行かないと反対側の坑口を見ることができません。
そして、笛吹市側に抜けました。こちらの坑口はこんな感じ&扁額です。
ここから長い下りカーブを走ると、国道137号に合流(分岐)します。笛吹市側から見た分岐案内標識です。
2010年7月6日追記
現在は、笛吹市側から旧御坂峠へ行くことは出来ません。
富士河口湖町側からは行くことが出来ます。
これに引き続いて、国道137号の「新御坂隧道」について書きます。
おお、太宰ゆかりの地、来ましたねー。今年は繁盛間違いないですね。w (^ω^)b
本当だ。平行四辺形~。河口湖が逆向きの富士山みたいに見えますね。w (・∀・)
ここも古いトンネルですね。おもむきがある。w (´∀`)ノ
(^ー^)ノシ
by モッズパンツ (2009-07-17 22:03)
>モッズパンツさん
nice!とコメント、どうも有難うございます。
山梨で「太宰ゆかりの地」と言ったら、まずここが出て来るでしょう。今年の桜桃忌前後には大勢のファンがここへ来たみたいです。
ここからの菱富士は「富嶽百景」にも書かれていると思います。
トンネルは、旧笹子隧道と同じくらいの年代ではないでしょうか、
by 北海道大好き人間 (2009-07-17 23:14)