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ロンドンオリンピックを振り返って [スポーツ]

今晩は、「北海道大好き人間」です。

12日に閉幕したロンドンオリンピックを振り返る記事を、今更ながらですが、書かせていただきます。
ロンドンオリンピック閉幕直前からお盆休みの書き入れ時に入り、それが過ぎてからも、26日の吉田の火祭り(正確には翌日の片付け)まで何かと忙しい日々が続きましたので今頃になってしまいました。

まずは、何かと論議を呼んだ「ロゴ」について書きます。
20120714_2292600-2.jpg
発表された時、すぐに「2012」を図案化した物だとわかりましたが(上の画像はユニオンジャックの柄ですが、公式的にはショッキングピンクなのでしょうか?)、斬新すぎるのが災いして、特定の宗教を信仰している国からの反発もあったみたいです。
参考リンク
ロンドンオリンピックのロゴの意味は?
http://blogs.yahoo.co.jp/yoshimizushrine/62041633.html
下のリンクには過去の夏季オリンピックのポスター及びロゴの一覧がありますが、あなたはどれが好きでしょうか?私は1984年のロサンゼルスオリンピックの物が好きです。
http://adivertido.com/todas-as-logos-de-olimpiadas-desde-1896/
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さて、この記事が公開される頃には、ロンドンパラリンピックが開幕します。それを見る度に私は「パラリンピックを先に開催して『前景気』を煽り、それからオリンピックを開催すればいいのでは??」思うのです。テレビの中継を例にしますと、オリンピックはほぼ全部の競技を何時間も生中継するのに、パラリンピックはごく僅かな時間で、それも殆どが録画中継です。その他マスコミの扱いも、天と地程の差があります。
観戦チケットも、パラリンピックを観戦した際に入場印等を押してもらい、それをオリンピックの会場で提示すれば、チケット代の何%かを後日払い戻すとか、いくつかパラリンピックに注目してもらう方法は考えられます。
日本国内に目を向けても、全国の都道府県を巡廻して行われる国民体育大会(国体)も、障害者の大会は本大会の後に開かれます。こちらも、本大会を後にした方が注目度や関心度も高くなるのではないでしょうか?
これ以外にも、東京にあるナショナルトレーニングセンターは、原則的にパラリンピックの代表は使えないのだそうです。これは、オリンピック代表関連は文部科学省の所管であるのに対し、パラリンピック代表関連は厚生労働省の所管という、典型的な「縦割り行政」だからなのです。
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次はオリンピックの中継について書きます。
オリンピックの中継で、私はいつも楽しみにしていることが2つあります。それは「他局のアナウンサーの声(実況)が聞けること」です。NHKが事実上独占生中継している開会式を除き、他の競技の実況中継では、スタジオから現地へつなぐ時も、現地からの中継でもアナウンサーの所属先は一切アナウンスされませんが、「ジャパンコンソーシアム」(下にリンクを貼っておきます)という、各放送局の枠を超えた中継態勢だからこそ楽しめるのです。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B8%E3%83%A3%E3%83%91%E3%83%B3%E3%82%B3%E3%83%B3%E3%82%BD%E3%83%BC%E3%82%B7%E3%82%A2%E3%83%A0
もう1つは、NHKに限るのですが「今、自分の放送局で生中継をしているにもかかわらず、『ニュース速報』として、この競技に出場している日本の誰が何色のメダルを獲得したのか伝えていること」です。参考までに書きますと、他局で生中継をしている時でも、NHKのニュース速報の早さはダントツです。
今回は(と言うより「も」でしょうか)、NHKを中心に見ていましたが、時々見ていた民放各局では、日本人選手の試合が終わるとすぐに現地スタジオへ切り替わってしまうのが興ざめでした。
あと、メダリストは民放各局をはしごしていますが、あれも1988年末~1989年元日までの「ゆく年くる年」みたいに全民放の共同製作番組(但し、日によって在京キー局の輪番制)で放送すればいいと思います。何しろ、質問する内容はどの局でもだいたい同じですからね。
ただ、一つだけ不満な種目があります。それは「マラソン中継」です。今回の場合、狭い路地を走ったこともあり中継車の台数が制限されましたが、日本のマラソンや駅伝中継の様に、機動性に富んだバイクを使ってのリポートや、画面の隅で今何kmの地点を走っているのかという表示に慣れているので、オリンピックのマラソン中継は物足りません。
「今何km」の場合、先頭以外の中継車では、その中継車が先頭からどのくらい遅れているか(現在何kmの地点か)迄細かく表示していますが、国際映像を撮影・送信する側も、全部とは言いませんが、日本のマラソン・駅伝中継を参考にして欲しいと思います。
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次にバドミントン女子ダブルスで見られた失格問題について書きます。
これは、予選リーグの組み合わせはともかく、決勝トーナメントの組み合わせまで決まってしまっているから起きたのだと思います。女子サッカーでも同じ様なことを言われましたが、顕著であったバドミントンについてのみ書きます。
この解決策は至って簡単です。まず予選リーグの組み合わせだけを決め、決勝トーナメントに進出するペアや国が決まった時点で再抽選をするのです。
多くが準々決勝から先のことを決めるのだと思いますが、一気に全部決めるのではなく、まずは準々決勝の組み合わせだけ決め、準決勝進出者が決まった時点で再度抽選をすればいいのです。夏の甲子園がこの方式ですが、こちらは、準々決勝(&準決勝)の進出者が決まっていないのに、先に組み合わせが決まってしまいます。この点を改善すれば、今回の様なことは起きないでしょう。抽選も、公開抽選は当然ですが、代理抽選ではなく、当事者がくじを引く方式にすれば、よりいいと思います。これは、予選リーグ~決勝トーナメントでメダルを争う他の競技(特に、このバドミントンの様に、同一国から複数の代表が出場する場合)でも言えると思います。
今回、日本の藤井瑞希・垣岩令佳ペアが銀メダルを獲得しましたが、この4組の失格がなければ、メダルは取れなかったも知れません。
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次に、日本人メダリストについて書きます。
既に記事にもしていますが、私の母校の後輩でもある米満達弘選手が金メダルを獲得したことにより、2004年のアテネオリンピックを上回る史上最多の38個のメダル(金メダルが7個、銀メダルが14個、銅メダルが17個)を獲得(しかも、大会期間中、毎日最低1個は獲得)したわけですが、多くの人がそう思っている様に、非常に物足りません。
その原因はハッキリしていまして、日本の「お家芸」であり、スタートダッシュとも言える柔道競技での不振です。特に男子は、柔道競技が実施されなかった1968年のメキシコオリンピック&日本が不参加だった1980年のモスクワオリンピックを除いて毎回必ず金メダルを獲得していましたが、ついに「0」に終わりました(銀メダル・銅メダルは共に2個)。男子は、これが「終わりの始まり」になりそうな気さえします。
女子も、金・銀・銅各1個にとどまりました。男女に共通して言えることなのでしょうが、昔ながらの一本を狙う日本の「柔道」では、力任せに相手を倒そうとする外国の「JUDO」に太刀打ちするのは難しいと思います。あまり良くないことですが、もはや完全に別物と割り切ってしまうくらいのつもりでいないと、表彰台すら難しくなってしまうと思います。
いずれにしても、メダルの色にかかわらずここで量産できていれば、「40個」の大台に乗っていた可能性が高かったのではないかと思います。
これ以外には、
「日本のオリンピック史上初のメダリスト」
金=柔道女子57kg級の松本薫選手
(未制覇は女子52kg級のみで、女子の他の階級及び男子の全階級(旧制度の階級も含めて)は最低1人の日本人金メダリストがいる)

銀=バドミントン女子ダブルス・フェンシング男子フルーレ団体・卓球女子団体・サッカー女子=なでしこジャパン=・ウェイトリフティング女子48kg級の三宅宏実選手
銅=アーチェリー女子団体
「何年ぶりのメダリスト」
ボクシング競技では、1964年の東京オリンピック以来48年ぶりの金メダル=ミドル級の村田諒太選手
バレーボール競技では、1984年のロサンゼルスオリンピック以来28年ぶりのメダル(女子の銅メダル)
体操競技では、同じく28年ぶりの男子個人総合金メダル=内村航平選手
レスリング競技では、1988年のソウルオリンピック以来24年ぶりの金メダル=66kg級の米満達弘選手
(以上、個人競技のみメダリスト名を記載・細かい種目は除外)
が多かった気がします。
これと共に、表彰式の時に流れていたこの曲が何時までも印象に残っています。
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次に、夏季オリンピックで毎度の様に話題になる代表選考について書きます。
まずは柔道から。
柔道のオリンピック出場枠は、国際柔道連盟(IJF)が指定した大会での成績を元にランキング制で国別・大陸別に割り当てています。
柔道におけるランキング制
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%82%AD%E3%83%B3%E3%82%B0%E5%88%B6_(%E6%9F%94%E9%81%93)
日本の場合、オリンピックの出場枠を獲得できなかったことはないはずですが、過去の国内選考では、選考会となる全日本選抜柔道体重別選手権大会で優勝したにもかかわらず、敗れた他の選手が「過去の実績と期待値」という非常に曖昧な基準で選ばれたケースが多々見られます(特に女子)。その選手がオリンピックで結果を出したかといえば、必ずしもそうでありません。
これを打開すべく(他の理由もありますが)、IJFがランキング制を導入したのです。
私は「実績を重視するならば選考会は必要ないし、選考会を行うならば実績は一切関係ない」と思っていました。現に、競技は違いますが、日本の競泳やアメリカの陸上競技の代表選考では後者です。

次に、今でも話題になるマラソンについてです。
こちらはもっと複雑でして、日本には男女とも「3人」の出場枠があるのですが、その選考レースが4つもあるのです。
男子の場合
オリンピック前年の世界選手権
(ここで日本人トップ且つメダル獲得であれば、自動的に翌年のオリンピック代表に内定)
同年12月の福岡国際マラソン
オリンピック開催年2月の東京マラソン
同年3月のびわこ毎日マラソン

女子の場合
オリンピック前年の世界選手権(条件は男子と同じ)
同年11月の横浜国際女子マラソン
オリンピック開催年1月の大阪国際女子マラソン
同年3月の名古屋ウィメンズマラソン(旧名古屋国際女子マラソン)

ですが、世界選手権の結果で出場枠が一つ埋まると、残り3つのマラソンで優勝しても、必ず1人は代表漏れになります。
そればかりか、各マラソンは開催時期も場所も天候も同じではないので、明確な基準がありません。
これでは、今年も女子で見られましたが、「追試」の形で、本来は出場する予定のなかったレースに強行出場するケースもあります。
これを、先程書いた競泳やアメリカの陸上競技の代表選考みたいに「一発選考」にしたらどうかと思います。アメリカの言い分は「オリンピック本番のレースだって『一発勝負』なのだから、それ同じ様に、国内選考会でも『ピーク』を持って行ける様に調整できない選手の方が悪い」だそうです。
日時は、オリンピックのマラソンは真夏の8月に行われるのですから、日本でも7月末か8月がいいでしょう。男女同時に選考を行うべく、女子は男子より30分~1時間早くスタートするのです。
場所は、多くのマラソンランナーが一度は走ったことがあり、日本国内でも厳しい暑さで知られる京都の西京極陸上競技場発着(京都国際会館前折り返し)コース、12月の高校駅伝や1月の都道府県対抗女子駅伝のコースで行い、西暦が偶数年のレースは、翌年の世界選手権の代表選考、奇数年のレースは、翌年のオリンピック代表選考会に指定するのです。
でも、ここで一つ問題があります。世界選手権の代表に選ばれた場合、先程書いた「日本人トップ且つメダル獲得」が果たせなければ、オリンピック(代表選考会)に出られなくなってしまうということです。
これを解決するには、オリンピック開催年の3月に行えばいいのでしょうけれど、それ以外の代表選考マラソンも含めて選考マラソンを1つに絞ってしまうと、今までに各マラソンを中継してきた放送局やスポンサーから非常に強い反発を受けることは必至です。主催者の日本陸上競技連盟だって、巨額の放映権料やスポンサー料を受け取っている「ドル箱レース」をみすみす減らしたくないでしょうけれど、そのために選手が泣きを見るのは如何なものでしょうか?
あと、「ペースメーカー」には断固反対です。その理由は簡単でして、オリンピック本番にそんな人は走っていませんから。
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今回は、団体競技・種目での活躍が目立った気がします。言葉にこそ出していませんが、昨年の東日本大震災のことが各選手の心の中にあったのだと思います。
それで思ったのですが、サッカー男子3位決定戦の韓国選手は問題外として、日本選手団は東日本大震災にあたって各国から受けた支援へのお礼を掲げて行進してもよかったのではないでしょうか?
ただ、それを認めますと、開催国・イギリスと領土問題を抱えているアルゼンチンの選手は「フォークランド諸島は我が領土だ」とかやりそうな気もします(次元が全然違いますが)。
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ロンドンオリンピックについてはまだ書きたいことがあった様な気もしますが、「先」が詰まっていますので、この辺にします。気が向けば、年末にでも「その2」を書くかも知れません。


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あんず-M

今回のオリンピックでは、女子力とチーム力、絆がキーワードになりましたね。また映像でも選手の表情がよく捉えられていて感動を覚えました。ただメダルをとった競技中心に放映されていたので、時としてこんな競技もあったんだと思うことも。仕方ないことなんでしょうけど。^^
by あんず-M (2012-08-30 23:58) 

北海道大好き人間

>あんず-M さん
早速のnice! とコメント、どうも有難うございます。

>女子力とチーム力、絆がキーワードになりましたね。
私もそう思います。メダリストの多くが「被災者の方々に勇気と希望を与えたい」とも言っていましたね。
チーム力では、競泳男子400mメドレーリレー後のインタビューが印象的です。

>ただメダルをとった競技中心に放映されていたので、時としてこんな競技もあったんだと思うことも。仕方ないことなんでしょうけど。^^
レスリングを例に挙げれば、今回3連覇を達成した伊調馨選手や吉田沙保里選手の試合でも、オリンピックの中継を見た人は大勢いても世界選手権の中継を見た人は少ないと思います。
あと、世界選手権の中継は民放が一局独占放送の形が多く、他局を見ている人はそれさえ知らないことが多いのも一因ではないでしょうか。

by 北海道大好き人間 (2012-08-31 00:14) 

アルマ

柔道は毎回思うのですが、あれはもはや「柔道」ではありませんね。
ただの「投げ倒し」です。審判がまずルールを知らないとか、(返し技等)ありえません。
パラリンピックはホントに放送が無いとかひどいですよね。
by アルマ (2012-08-31 01:54) 

イヴママ

オリンピックのロゴ、
私はなんか1896年の最初のがいいな~
by イヴママ (2012-08-31 13:47) 

北海道大好き人間

>アルマさん
nice! とコメント、どうも有難うございます。

体格でまさる欧州の選手が主流になりつつありますから、もはや別物です。
今大会で胸がすく様な鮮やかな一本を見たのは、海老沼選手の3位決定戦だけくらいでしたね。

パラリンピックは、存在すら知らない人が多いのではないでしょうか?

by 北海道大好き人間 (2012-09-01 01:43) 

北海道大好き人間

>ビタースイートさん
nice! どうも有難うございます。

by 北海道大好き人間 (2012-09-01 01:44) 

北海道大好き人間

>イヴママさん
nice! とコメント、どうも有難うございます。

ここには冬季オリンピックのロゴはないのですが、そちらもいろいろと個性的みたいです。

by 北海道大好き人間 (2012-09-01 01:49) 

旅爺さん

次期オリンピック招致は何処まで行けますかね。
今回は柔道日本や水泳が駄目でしたね。事前に騒がれる人って意外と駄目で、無名的な感じの人が頑張るのはいつもの事ですね
by 旅爺さん (2012-09-01 08:47) 

モッズパンツ

パラリンピックはもっと注目されるべきですね。日本選手の活躍を期待しております。w (^ω^)b
炎のランナーは開会式のミスタービーンを思い出しちゃいますね。w
(´∀`)ノ

(^ー^)ノシ
by モッズパンツ (2012-09-01 23:34) 

北海道大好き人間

>旅爺さん さん
nice! とコメント、どうも有難うございます。

今回、メダル獲得数の割に盛り上がらなかったのは、本文でも書いている様に柔道の不振が大部分を占めていると思います。
事前に騒がれていても、吉田沙保里選手の様にコンスタントに金メダルを取る選手もいますから、一概に言い切れないと思います。

by 北海道大好き人間 (2012-09-19 17:23) 

北海道大好き人間

>モッズパンツさん
nice! とコメント、どうも有難うございます。

パラリンピックは、北海道ツーリングと重なったこともありますが、気がついたら終わっていたという感じです。
Mr.ビーンをあそこで登場させるとは、いかにもイギリスらしいですね。

by 北海道大好き人間 (2012-09-19 17:28) 

北海道大好き人間

>でんさん さん
>ゆずさん
>くらいふさん
nice! どうも有難うございます。

by 北海道大好き人間 (2012-10-25 19:28) 

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