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東京オリンピック・パラリンピックについて思うこと [スポーツ]

こんにちは、「北海道大好き人間」です。
まずは、令和2年7月豪雨によって亡くなられた方々のご冥福と、被災された方々にお見舞いを申し上げます。

さて、本来であれば、今日(7月24日)は、東京オリンピックの開会式が盛大に行われるはずでした。
今日は、そのことについて書いていきたいと思います。なお、段落毎にオリンピック旗を模した色づけを行っています。

1.大会日程について
当初の予定では、今日が開会式(一部競技は22日から前倒しで開始)、8月9日が閉会式でした。ですが、先般ご承知のとおり、1年後(2021年)に、1日後ろへずらす形で「延期」されました(それについては後述します)。
ここ数年の日本を見てみますと、最低気温が25度以上の熱帯夜は勿論、日中の最高気温が40度に届こうかという厳しい暑さが毎年の様に繰り返されます。
その暑さの中で競技をしようというのですが、今年と同じ曜日並びである56年前(1964年)のオリンピックは10月10日(土)に開会式を行っています(これを記念して、1966年から「体育の日」が制定され、2000年からは10月の第2月曜日に固定(ハッピーマンデー制度)、今年からは「スポーツの日」に名称が変わっています=閉会式は10月24日)。

では、何故、この厳しい暑さの中でオリンピックを開かなければならないのかと言いますと、それは「お金」が絡んでいるからなのです。その「お金」とは具体的には「テレビ放映権料」のことですが、その放映権料をIOCに支払い、冬季も含めた全てのオリンピックを支配しているのが、アメリカの放送局「NBC」です。その期間は、開催地も決まっていない2032年夏季オリンピックまでの長期にわたります。おそらく、その先、2034年冬季オリンピック以降も、アメリカの三大ネットワーク(NBCの他はABCとCBS)が放映権を獲得することでしょう。そのアメリカでは、
野球(MLB)

バスケットボール(NBA)
アメリカンフットボール(NFL)
アイスホッケー(NHL)
が4大プロスポーツリーグとして根強い人気を誇っていますが、その分、テレビ中継の視聴率も高いのです(圧倒的1位は、2月に行われる、NFLの「スーパーボウル」)。冬季競技であるNHLとシーズン真っ只中のMLBを除いて、NBAとNFLは、7月から8月にかけてはオフシーズンになります。その「穴埋め」に、視聴率が大いに望めるコンテンツとして夏季オリンピックの日程を、巨額の放映権料によって「買収」し、日程を無理矢理はめ込んでいるのです。
それだけでもかなり大きな問題ですが、これによってIOCへの発言力が非常に強くなりました。具体的には、2008年の北京オリンピックの競泳や体操・2018年の平昌オリンピックのフィギュアスケートの様に、アメリカで人気がある競技の決勝戦の時刻を、アメリカのゴールデンタイムに合わせようというものです。アメリカのゴールデンタイムは、北京(中国)や平昌(韓国)、東京(日本)といった極東アジア地域では午前中になります。本来、決勝戦というものは現地時間の夕方から夜にかけて行うべきなのですが、「アメリカのテレビ局の都合」で選手のコンディションを無視した日程が組まれているのです。来年に予定されているオリンピックも、体操や競泳で同じ様な日程が組まれていますし、2年後の北京冬季オリンピックでも平昌と同じことが繰り返されるでしょう。
冬季大会はさすがに2月に開催せざるを得ませんが、夏季オリンピックは、こういった理由で、選手や観客の都合は一切考えられていません。
しかし、特に極東アジアの海に面した都市で秋(9月・10月)の開催には「台風」というリスクがあります(アメリカであればハリケーン)。仮に去年オリンピックを開いたとして、1964年に倣う形で10月に日程を組んだ場合、台風19号(令和元年東日本台風)が直撃していますし、9月でも台風15号(令和元年房総半島台風)の直撃を受けていた可能性があります。

ここでは日本(を含む極東アジア)を例に挙げましたが、季節が逆になる南半球を別にすれば、アメリカとの時差が少ないヨーロッパでも夏の暑さは厳しいと聞いています。それでも今の状態が続けば、欧米以外の国々から「それならば、ずっとアメリカの都市が持ち回りで開催すればいい」ということにもなるでしょう。

2.競技・種目について
「競技」とは陸上・体操・柔道といったものを指します。「種目」とは、陸上を例に挙げれば(男女)100m・マラソンといったものを指します。東京オリンピックでは、33競技・339種目が行われる予定ですが、ハッキリ言って「数」が多すぎます。特定の競技・種目をヤリ玉に挙げることは避けますが、利権や開催国のエゴが絡んでいるとしか言い様がないものがあると思います。それ以外には、「悪い意味」で夏季オリンピックでしか見ることができない上にテレビでも中継されることが少ないものや、毎回の様にドーピング違反者が出てきて記録を抹消されたりメダルを剥奪されたりするのがおなじみのものもあります。
回を重ねる毎に肥大化しているのですが、実施する全競技・種目を、予め上限枠を設定した上でIOC委員による無記名投票で決めてもいいのではないかと思います(競技数を例えば「30」設定した上で、実施を希望する競技を受け付ける)。
投票方法は、1枚の紙に開催を希望する競技の一覧を印刷して○か×をつけさせます。当然、×が過半数を超えた競技は実施競技から外れます。そして、○をつけた委員の数が多い順に実施競技を決めるのです。それ故に、世界的に普及している競技だけが残り、人気(競技人口)が特定の地域に偏っている競技は淘汰されていくと思っています。種目についても、競技と同じ方法で絞り込んでいけばいいかと思います。いろいろな競技・種目が一度に楽しめるのが夏季・冬季オリンピックではありますが、出場する選手の側にとっても、それを見る観客や視聴者の側にとっても、落ち着いていられる様にしてほしいものです。


3.競技会場について
このオリンピックでは、メイン会場になる新国立競技場を主体に書いていきます。個人的には、1964年のメイン会場だった旧国立競技場を改修する形で再利用できなかったのか?と思います。聞いた話では、トラックの規格が古い基準であることと将来、サッカー等の世界大会を開催するにあたっては観客席に屋根を設けなければならず、その場合、既存の旧競技場を改修するよりも解体して新築した方が安上がりだからだそうですが、本当にそうなのでしょうか?デザイン(設計)については別に書くとして、あれだけのものを建てても、この先、例えば世界陸上選手権や日本国内では国体・インカレ・インターハイ等の陸上競技の大会を開催することはほぼ不可能です。その最大の理由は「メイン競技場に隣接する形で、出場選手がウォーミングアップやクールダウンを行う『補助競技場(サブトラック)』が恒久的に設置されない」からなのです。グーグルマップ(航空写真)で過去のオリンピックにおけるメインスタジアムや日本の国体の主会場を見ればわかりますが、必ず補助競技場がすぐ近くにあります。ところが、今回の補助競技場は「仮設」で済ませてしまいます。この先はサッカーやラグビーの球技場として活用するとのことですが、果たして採算が合うのでしょうか?また、コンサート会場として利用するにも周辺が住宅地ですから、制約が大きそうです。それだったら、2016年の計画にあった晴海地区(今回、選手村が建設されます)に建設して旧国立競技場はそのまま残しておいても良かった気もします。
その陸上競技ですが、去年の夏に開催された世界陸上選手権・ドーハ大会の男女マラソンでは、現地の厳しい暑さを考慮して深夜にスタートしたにも関わらず、男子では出場者73名中18名が、女子では出場者68名中28名が途中棄権し、女子の優勝タイムは歴代最低を記録したことを受けて、男女のマラソン&20km競歩・男子の50km競歩の会場が急遽札幌に変更されたのは既報の通りです。ですが、私も2012年の9月初めに札幌にいたことがありますが、東京程ではない(湿度が低い)にしても、札幌の暑さも侮ってはいけないと思います。その他、札幌市内(に限らず北海道全体)の道路は、メインの大通公園や札幌駅周辺でも凸凹しています。これは冬場の厳しい寒さで舗装の下にある土の部分が凍って膨張し、舗装を持ち上げるからなのです(霜柱とほぼ同じ理屈)。実際に車やバイクを運転したことがありますが、私でも走りにくく感じるくらいですから、シューズ一足だけで走る選手への負担も大きいと思います。

競技会場でもう一つ気になるのは、トライアスロンの競技会場です。会場はお台場海浜公園なのですが、湾(東京湾)の最も奥まった場所にあり周辺はゴミの埋め立て地に囲まれ、尚且つ真夏の開催では、テスト大会で指摘された水質の問題は絶対に改善できないと思います。こんな事は、計画の段階で素人にもわかりそうなものだと思います。より多くの人に見てもらいたいという思いでお台場にしたのでしょうけれども、セーリングと同じ湘南海岸や九十九里浜の方が選手にとっては良かったという気がしてなりません。

4.ロゴマーク(エンブレム)と新国立競技場の設計について
まずエンブレムですが、当初発表されたものが海外の劇場のものと酷似していることから劇場側が訴え、デザインした本人の申し出により組織委員会側が使用を取り下げました。推測ですが、このデザイナーの他の作品同様、エンブレムも盗作であった可能性が高いと思います。その後、現在のエンブレムに決まったわけですが、最初が「密室談義」と批判されたことから4案に絞って投票で決める方式にしました。最初からそれでいけば良かったのでは?と思います。これと同じ轍をマスコットの選定で踏まなかったのは、それだけ「学習」したということでしょう。
次に新国立競技場のデザインですが、当初の案は斬新なデザインで有名な建築家の作品だけに「これが完成したら違和感ありすぎだろ」と思いました(2008年の開催都市だった北京の南に、彼女が設計した「ヒトデ」の様な形をした巨大なターミナルビルを持つ空港(滑走路は未着工・未完成の箇所もあります)があります)。結果として、あのアーチ形状も含めて何千億円もの費用がかかることなどから選び直しになったのですが、今度のデザインにも問題があります。外装に「木(木材)」をふんだんに用いているのですが、時間が経過したら醜い状態になっていないだろうかと思います。

5.新型コロナウイルスの影響について
これについて書きますと、別に記事が書けそうなくらい話が飛びますので、オリンピックにのみ絡めて書くことにします。「今日」開会式を迎える予定だったオリンピックは、この影響で1年延期になったわけですが、正直な話、1年後の大会は「中止」になると思っています。
オリンピックまでにワクチンや特効薬・治療薬の開発ができても世界中に行き渡るには時間がかかるでしょうし、日本国内で感染拡大が収束しても、外国ではそうはいかないのではないでしょうか。その様な状況では、「1年スライド」を除いた各国・地域の予選は行えないでしょうし、予選が行われて代表選手が決まっても、日本に入国してから最低2週間は検疫のために隔離が必要とされています。ですが、1万人を超える選手を全て隔離できるのでしょうか?勿論、選手だけでなく同行する監督やコーチ等もいますし、さらには、それをはるかに上回る人数の一般の観客が、医療体制が整っていなかったり収束の見通しが立たない国等、それこそ世界中からやって来るわけですから、オリンピック(会場・選手村等々)でクラスターが発生しても不思議ではないと思います。
しかしながら、こういう状況下にあっても、開催する側である政府や東京都の側から「中止」を言い出すことは、(内心ではそう思っているのでしょうけれども)高額の違約金を支払わなければならないため、できません。安倍首相が言う「完全な形での開催」が何を意味するかわかりませんが、おそらく、満員の観客の中で試合(開会式・閉会式も含む)を行うことを想定しているのだと思います。でも、どんなに譲歩しても「収容人数の半分以下の観客のみ入場させる」くらいまでだと考えていますし、「開催」に拘るのであれば、「無観客」を受け入れるのでしょうか?
中止を前提で書くのも何ですが、IOCも、できるだけ早く「中止(再延期なし)の決断」を下すべきなのではないでしょうか?IOCの収入の多くを賄っている巨額の放映権料に目がくらんで判断を誤り、選手や関係者に迷惑がかからないことを願うばかりです。
しかも、この影響は、2022年の北京冬季オリンピックや同年のサッカーW杯・カタール大会(予選から本大会まで)等にも及びそうです。特に北京冬季オリンピックに於いては、今回の「発生源」である中国で開催されることから、選手や関係者の中には拒絶反応を表す人も出てくるでしょう。
余談になりますが、年末に発表される「新語・流行語大賞」は、新型コロナウイルス関連する言葉だけでベストテンを埋めてしまいそうです(1位は「新しい生活様式」だと予想します)。

6.選手強化と代表選考について
前者は、単純に言えば、今まで通りかそれ以上の強化を続ければいいのですが、当の選手にとっては、「今年」に照準を合わせて調整していただけに、1年延期と言われて「はい、そうですか」とはいかないと思います。現に、現役引退を表明している選手もいるくらいですから、「地元で開催されるオリンピックを花道にしたい」という気持ちをあと1年維持し続けるのは難しいと思います。

後者については、競技によってまちまちだと思いますが、一度決まったものを白紙撤回することがあれば、大きな決断を強いられるでしょう。

では、「1年スライド」がいいのかと言われても、絶対とは言い切れません。これからの1年の間に、何が起こるかわかりませんから。
無事に開催されたとして、メダル争い(獲得数)についても触れておきますが、年明けに書いたこの記事(←リンク)にある「過去最高の金メダル16個(1964年東京オリンピックと2016年のリオデジャネイロオリンピック)」&「同じく(金・銀・銅全ての)41個のメダル(2016年のリオデジャネイロオリンピック)」を超えるのは難しいかと思います。


7.今後のオリンピックについて
ここでは、国外と国内とに分けて書いていきます。まずは国外から。今回の件を踏まえて、既に開催が決まっている2022年冬季の北京・2024年夏季のパリ・2026年冬季のミラノ&コルティナダンペッツォ・2028年夏季のロサンゼルスは、「今までのオリンピック」が通用しなくなり、一から対策を練り直す必要があります。開催地が未決定の2030年冬季以降ですが、立候補してくる都市は激減しそうな気がしてなりません。今回のコロナは、インフルエンザと違って夏場でも爆発的感染力を振るうことがわかっていますから、医療・検疫体制が整った国でさえも危険にさらされます。もしかしたら、「立候補する都市がないので中止」という極めて異例な事態も起こりそうな気もします。

次に国内ですが、7年前に書いたこの記事(←リンク)の最後で触れている「日本が次に夏季オリンピックを開催できるのは半世紀以上先、早くても2070年代以降になるのではないでしょうか。」どころか、日本でオリンピックを開くのはこれを最後にして欲しい気もします。

その一方で、2030年冬季に札幌が立候補をするみたいですが、「無投票当選」するのが怖いです。冬季オリンピックは、
2010年バンクーバー(カナダ=北米)
2014年ソチ(ロシア=欧州・アルプス山脈以外)
2018年平昌(韓国=アジア極東地区)
2022年北京(中国=アジア極東地区)
2026年ミラノ&コルティナダンペッツォ(イタリア=欧州・アルプス山脈)
と開催されていますので(予定も含む)、百歩譲って札幌が立候補するにしても、2回続けてアジア極東地区、そして欧州の後になる2030年は、20年ぶりに北米地区に「譲って」2034年冬季を目指した方が勝算が高い気もします。
それに2034年であれば、現在建設中の北海道新幹線が札幌まで延伸開業していますから、それが大きな材料になるでしょう。現在の目標である2030年では、予定(2031年春)より1年早い分、工事を急がなければなりません(途中で大規模な事故や災害が発生して間に合わない可能性だってあります)。それでも、冬季オリンピックは夏季オリンピック以上に大規模な自然破壊を伴いますから、諸手を挙げて賛成はできません。
さて「半世紀以上先」の、日本が開催を目指す夏季オリンピックですが、東京が「3回目」を目指すことはないと思います。でも、「(今回の流れを受けて他の都市が立候補に二の足を踏むであろう)2032年に東京で開催させることを条件とする代わりに、来年の大会を中止にする」という「ウルトラC」的な案をIOCが提示してくるかも知れません。
もしもそうなったらなったで記事を書きたいと思いますが、日本が夏季オリンピックの招致に立候補した時の大義名分として「復興」というキーワードがあります。1964年は「戦災(焼け野原)からの復興」、2020年は「東日本大震災からの復興」です。では、次の「復興」とは何かと言いますと、何時起きてもおかしくないと言われている東海・東南海・南海トラフの巨大地震です。過去の史料等を見てもわかる様に、この海域では周期的に巨大地震が発生し、大きな被害をもたらしています。そこで「(仮称)南海トラフ巨大地震からの復興」を掲げて西日本の都市(名古屋・大阪・福岡が有力でしょう)が手を上げそうな気がします。その頃には、「喉元過ぎれば何とやら」で、今年のことなんて忘れているか知らない人ばかりになっていることでしょう。

8.スポンサー(パートナー)について
オリンピックに於いては、特定の分野の商品について一社が独占してエンブレムやロゴを使うことができます(但し、航空機輸送のANAとJALや、新聞の読売・朝日・毎日の様に、複数の会社が受け持つ場合もあります)。これにはランクがあるのですが、今回1年延期になってしまったので、降りてしまいたい会社もあるのではないでしょうか?
この公式スポンサーについて、「楽しみ」なことがあります。それは、札幌で行われる予定のマラソン・競歩の中継です。いうまでもなく札幌は、サッポロビール創業の地です。ところが、オリンピックに於けるビールの分野では、ライバル会社であるアサヒビールが公式スポンサーなのです。今回予定されているコースでは札幌最大の繁華街・すすきのを通過しますが、すすきの交差点には、アサヒビールやサッポロビールだけでなく、もう一つのライバル会社であるキリンビール、アサヒビールの子会社ではありますが別会社であるニッカウヰスキーの看板があります。因みにアサヒビールの看板(スーパードライの缶ビール看板)は、札幌駅方面からですと「背中」になります。それらも含めて、いろいろな看板(ネオンサイン)があって有名なのですが、巨大なシート等で覆い隠してしまうのか、そこまでしなくても中継カメラでどの様に映すのか注目しています。
この関連で、正月に行われる箱根駅伝でも、詳しい人でないと知らない中継があります。それは1月3日に行われる復路・9区ですが、この区間で「箱根駅伝今昔物語」という、かつて箱根路を走ったOBランナーが思い出の品等と共に当時を振り返る企画が放送されることが多いです。この時、「主役」である選手達はワイプの形で画面の片隅に追いやられますが、この時間帯に選手や中継車は、この番組の最大のスポンサーであるサッポロビールのライバル・キリンビールの工場(横浜市鶴見区生麦)の前を通過しているのです。かつては2日に行われる往路・2区でもこの企画が放送されたこともありますが、9区と違って選手がばらけることも少なくあっという間に通過してしまうので、最近はあまり放送されません。その他、沿道の酒屋等でキリンビールやアサヒビールの看板を掲げていると、意図的に映さない様にカメラアングルを切り替えたり、上からシートやサッポロビールの横断幕を掲げることもあるみたいです。箱根駅伝は毎年同じルートを辿るのですが、沿道の看板や建造物は徐々に変わりますから、おそらく12月くらいにコースを走行してチェックしていると思います。このことを、札幌で泊まったホテルで受けたマッサージの人に話したら、全く知らなかったみたいです。
さて、日本で過去に開催されたオリンピック(1964年東京・1972年札幌・1998年長野)では、「SEIKO」がオフィシャルタイマー(公式計時)でしたが、今回は「OMEGA」がオフィシャルタイマーになります(同社の契約は、夏季が2008年北京から2032年迄・冬季が2006年トリノから2030年迄)。契約上の問題とは言え、日本で開催されるオリンピックで「SEIKO」のロゴを見ることができないのは寂しい限りです。

9.パラリンピックについて
度々このブログでも書いているのですが、「先にパラリンピックを開催して『オリンピックの前景気を煽る形』にしたらどうか?」と思います。それでもパラリンピックがオリンピックの「前座」的な扱いになるそしりは免れませんが、テレビ番組や新聞の記事等、マスメディアの扱いが全然違います(パラリンピックの中継は、オリンピックと違ってNHKが独占放送しているという違いはあります)。
では、「並行して(同時に)開催しよう」と考えても、パラリンピックは公式スポンサーであればテレビに映る場所に自社の看板を設置できますが、オリンピックでは一切不可ということになります。でも、オリンピックでは競泳と陸上が同時に開催されない(競泳は前半・陸上は後半)様に、一つの会場を大会期間中通しで使うことは少ないですから、やりくりすれば同時開催も可能なのではないでしょうか?

10.「オリンピックレガシー(遺産)」について
まず、競技会場(ハコモノ)について書きますが、過去のオリンピックにおける競技会場が、早い場合には1年で廃墟と化している写真を雑誌等で見ています。今回の場合、そういうことがない様に、仮設にするか跡地の利用について考えているとは思いますが、再来年の今頃、国内でそういう現実が突きつけられないことを願うばかりです。
次に選手の強化・育成について書きますが、これも7年前に書いた様に「これまで」よりも「これから」が大事だと思います。冬季オリンピックにおける例ですが、地元開催だった1998年長野オリンピックでは金メダルが5個・銀メダルが1個・銅メダルが4個の合計10個でしたが、その4年後、2002年ソルトレークシティーオリンピックでは、金メダルは0、銀メダルと銅メダルがそれぞれ1個のみの合計2個と、わずか4年・1大会で「遺産」を食い潰した形なっています。今回、中止が決まって「幻の~」になっても、4年後のパリオリンピックや8年後のロサンゼルスオリンピックにつなげて欲しいと思います。

長々と書いてきましたが、これだけ書いても、私はそれほど「関心・興味」を持っていません。実質的な競技開始日である来年の7月24日に自転車のロードレースで選手が山中湖畔を走りはしますが、それ以外は、「ここ」が会場になるわけではないですし、オリンピックとパラリンピックの両方でも(間も含めて)1ヶ月半程度という一過性のものなので、大会(もっと言えば、2016年大会)招致の話が持ち上がった当初からアテにはしていません。そこへ追い打ちをかける様に新型コロナウイルスですから、一般市民の熱気も冷めてしまうことでしょう。

果たして、来年の今頃はどうなっているのでしょうか?

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アルマ

新コロナのワクチン(予防接種)が出来るかどうか・・・というのが開催の一番の焦点のような気がします。
それが可能であれば、選手・観客ともに予防接種を必須とすれば開催できそうな気がしますけど、まぁ無理でしょうね・・・

by アルマ (2020-07-29 23:15) 

北海道大好き人間

>アルマ 様
nice!とコメント、どうも有難うございます。

ワクチンが何時開発できるのかもありますが、インフルエンザみたいに、異なる「型」が発生したら、さらに深刻になりそうな気がします。

by 北海道大好き人間 (2020-07-30 01:20)