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日食について(2012年5月21日と2030年6月1日の金環日食編 その7) [日食・月食]

今晩は、「北海道大好き人間」です。

日本中を熱狂させた金環日食が各地で見られた「2012年5月21日」もあと2時間半程で過ぎ去ろうとしています。
今日2本目の記事は、「総集編(番外編)」として、今回の金環日食を通じていろいろと書きたいことがありますので、思いつくままにまとめていきます。

まずマスコミ(特にTV)について書きます。
前の記事でも書いていますが、朝のワイドショーでは、本社のすぐ近くを中心線が通過したフジテレビ系列が最も力を入れていましたが、お昼はTBS系列が最も長い時間を割いていました。お昼は番組の構成上そうなったのだと思います。
これらの番組を見ていて思ったのですが、ゲストとして天文学に詳しい人を呼んで解説してもらうわけですが、出演者(芸能人)は、事前に予習なりなんなりしておくべきではないかと思いました。
まあ、日食に限らず専門家が一般人に説明するには、それこそ基本的なことから教えなければならないのですが、それを見ているテレビの前の視聴者の多くも、多分「サロス(周期&系統)」という日食や月食を見るにあたって最低限必要なことすら知らないと思います。
それでも、3年前の皆既日食の様に騒がしいスタジオではなかったので、それで良しとしておきます。
「サロス」といえば、前の記事で書いた「1958年4月19日、中学生だった私は、当時暮らしていた八丈島で金環日食を見ました」という新聞の投書(一部加筆)も、それと今回が同じサロス系統の日食(3サロス後の日食)であることは知らないと思います。
この内容の投書は、2041年10月25日の前にも「1987年9月23日に沖縄で金環日食を見ました」とか(まあ、今回見られれば、この投書は少ないと思いますが)、それから3サロス後の2095年11月27日の前にも「2041年10月25日に名古屋(それ以外にも福井や金沢とかもありますが、代表例として)で~」と載ると思います。
ここまで、新聞やテレビでは、日食が起こるメカニズムは触れていても、サロスについては殆ど触れていません。ですから、この記事で私が強調している国内で中心食が見られる次回の金環日食(2030年6月1日)やそれ以降の日食でも、今回と同じことが繰り返されると思います。結局は、「基本的なことから説明するだけの時間が放送局側にない」ということです。
なお、「三大都市圏(西から順に大阪・名古屋・東京)で見られたのは平安時代以来932年ぶり」ということをニュースで言っていましたが、その金環日食とは、1080年12月14日のお昼に観測されています。
http://www.hucc.hokudai.ac.jp/~x10553/jp3000/AN1080_12_14.html
NASAのHPには、これが属するサロスの番号や概略図等もあるのですが、アクセスが殺到しているみたいで開けませんので、後でリンクを貼ります。
5月22日追記
NASAのHPへのリンクと画像を貼りました。
1080-12-14.gif
http://eclipse.gsfc.nasa.gov/SEsearch/SEsearchmap.php?Ecl=10801214

次に「観測ツアー」について書きます。
今年になって、陸地(それも三大都市圏を含む人口密集地)を中心食帯が通過するにもかかわらず、太平洋へ行って船上から観測するツアーが発売されたのを見ました。
例年ですとこの時期は、沖縄や奄美地方を除いてまだ「梅雨入り」していませんが、それでも、今日みたいな天候という「最大にして唯一のリスク」がある以上、「それもありなのかな」という思いを持ちました。
ですから、天候に左右されない飛行機の機上から日食を見るツアーが発売から短期間で売り切れたのも頷けます。でも、「天候に左右されない」とはいっても、先日の竜巻や爆弾低気圧みたいな天候状況では、出発できない可能性も捨てきれません。
それで私は、18年後(1サロス後)の北海道金環日食を狙っています。
当然、北海道以外の各地から北海道へ向かう1泊2日~3泊4日程度のツアーがたくさん発売されると思います。
日程的にも、金環日食が観測される2030年6月1日は土曜日でちょうど上手い具合に週末に重なりますし、北海道ではそれ以外の観光スポットも充実していますから、いろいろとコースは考えられます。
基本的には、仕事を終えた後の5月31日(金曜日)の夕方に北海道へ上陸して一泊、当日は夕方の日食になりますから、午前中は観測地へ向かいながら観光して夕方にメインの金環日食を見て二泊目、翌2日は日曜日ですから、観光をした後、その日の夕方くらいの便で帰宅というものが大半を占めるでしょう。
既に日食図を貼っていますが、北海道金環日食では、あの広い北海道を斜めに横切る様に中心食帯が通過します。ですから、日食をどこで見るのか&どこへ泊まるのかによって、利用する空港や観光する場所はまちまちですので、ここでは具体的にどこへ行くとは書きません。
それでも、これまでに20回近く北海道へ足を運んでいる私は、それには参加せず、このブログのタイトルみたいに「気ままな旅」をしていると思います。ツアーでなく個人旅行であれば、当日の天気予報を見ながら午前中に移動もできますからね(日程が決まっているツアーでは不可能です)。
観測と撮影については、今回は、雲がフィルターの役目を果たして太陽光線を弱めたことになり、日食グラスなしで見ることができたり、コンデジでも直接撮影できたわけですが、次回はデジイチに偏光フィルターと三脚を持って行くことになるでしょう。

次に、明日開業する東京スカイツリーについてです。
多くの人(特に近くで日食を見ていた人)が、「今日開業してもらって、スカイツリーから金環日食を見たかったのに」と思ったことでしょう。
ですから、前の記事で「意図的に今日を避けた嫌いがあります」と書いたのです。
参考までに書きますと、こういう大規模な商業施設(ショッピングモール)や外食のレストラン(ファストフード店は除外)は、年末年始(冬休み)・GW・夏休みという「三大ピーク(さらには春休みも加えた「四大ピーク」とすることもあります)」を避けて開店・開業することが多いのです。
スカイツリーも、東日本大震災による工事の遅延があったにしても、今年の年明けや春休み前に開業することも可能だったはずです。
それに、次に東京スカイツリーで金環日食が観測される300年後の2312年4月8日までこれが建っている保証はどこにもありません。
ですから、東京スカイツリーは、「最大にして唯一のチャンス」をみすみす逃したことになります。
勿論、定員制の完全予約限定でも、寝台特急等の最終便の切符みたいに発売即完売になるでしょうけれど、こういう点も考慮すべきだったと思います。

個人的に今回の金環日食、中心食の時間帯(4分53秒)に幸いにも雲が切れて見ることができたので「結果オーライ」ですが、全過程を見られなかったこと&黒くくり抜かれた木漏れ日を撮影できなかったことがマイナスです。トータルで80点くらいでしょうか。

もっと欲を言えば、これが「金環日食」ではなく「皆既日食」だったらと思います。
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この金環日食の後も「天体ショー」が続きます。
まず、6月4日には、「部分月食」が観測されます。
http://contents.kids.yahoo.co.jp/hoshizora/topics/20120604.html
上のリンクは、「Yahoo!きっず星空」のものです。
こちらも、上で書いた1080年12月14日の金環日食同様、NASAのHPは開けませんので、後でリンクを貼り、解説します(今回の月食は、地域によって状況が違うので)。
5月22日追記
NASAのHPへのリンクを貼りました(画像はサイズが大きくて貼れません)。
これによりますと、西日本では、月が出た時にはすでに月食が始まっています。
http://eclipse.gsfc.nasa.gov/LEplot/LEplot2001/LE2012Jun04P.pdf

そして、6月6日の朝から昼にかけて、「もう一つの金環日食」とも言われる「金星の日面通過」が見られます。
http://contents.kids.yahoo.co.jp/hoshizora/topics/20120606.html
日食程の派手さはありませんが、「ほくろ」みたいに見える金星が太陽の前を動く様子が見られます。
この時に、今日使った日食グラスが役に立ちますので、まだしまったり捨てないで下さい。

その後、8月14日の未明に「金星食」が見られます。
http://contents.kids.yahoo.co.jp/hoshizora/topics/20120814.html

1年間、7回に渡って書き続けた「日食についてシリーズ」の記事も、今回をもちまして一段落となります。
次の記事からは、4月に行った北海道旅行等、諸々の記事を書いていく予定です。
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2013.1.24 追記
平成25年歌会始入選 お題「立」
大阪府 私立明浄学院高等学校2年 瀬利 由貴乃
 人々が同じ時間に立ち止まり空を見上げた金環日食

第26回現代学生百人一首入選
埼玉県  県立久喜北陽高等学校2年 市川 彩菜
 眼鏡買い家族三人回し見た金環日食宇宙の不思議

徳島県 阿南工業高等専門学校5年 森田 千賀
 金の環を見るため買った眼鏡越し見えた光は笑っていたよ


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アルマ

まず間違いなくスカイツリーは今日を避けたのでしょうね。
もしかしたらスタッフだけで見るために・・・???

by アルマ (2012-05-21 23:20) 

モッズパンツ

地上や洋上よりも、ヤパーリ飛行機の機上から日食を見るツアーが一番確実ですね。w (^ω^)b
18年後の北海道金環日食はトテーモ楽しみですね。w (´∀`)ノ

(^ー^)ノシ
by モッズパンツ (2012-05-22 00:14) 

hrd

我家では肝心な金環が雲にかくれてしまいました^^;
by hrd (2012-05-22 07:35) 

北海道大好き人間

>アルマさん
nice! とコメント、どうも有難うございます。

私は1987年に東京タワーの、1988年に池袋にあるサンシャイン60の初日の出に行ったことがありますが、電車が初詣のために終夜運転されていることもあり、真夜中から大勢並んでいました。
その経験や開業を待つ人が既に並んでいるという今朝のニュースら、仮に昨日、予約者完全限定で開業したとしても、大混乱になることは十分に予想できたからだと思います。

by 北海道大好き人間 (2012-05-22 08:02) 

北海道大好き人間

>ビタースイートさん
nice! どうも有難うございます。

by 北海道大好き人間 (2012-05-22 08:03) 

北海道大好き人間

>モッズパンツさん
nice! とコメント、どうも有難うございます。

飛行機からの日食観測が最も確実ですが、左右どちらかの窓からしか見ることができません。
18年後は、今回より1分近く中心食の時間が短くなりますので、その間にコースターンができるのか?という疑問もあります。
それを考えますと、当日の天気予報を見て、午前中に晴れそうな場所へ移動するのがいいかも知れません。

by 北海道大好き人間 (2012-05-22 08:06) 

北海道大好き人間

>hrd さん
nice! とコメント、どうも有難うございます。

今回、雲が東から西へ流れていましたからね。
私は気象レーダーの様子を見ながら心配していました。

by 北海道大好き人間 (2012-05-22 08:07) 

あゆさこ

18年後の北海道金環日食は、もう、北海道大好き人間さんの予定に入っているんですね!(*^_^*)
by あゆさこ (2012-05-23 21:44) 

北海道大好き人間

>あゆさこさん
nice! とコメント、どうも有難うございます。

HNが「これ」ですから、その名にかけても、やはり何としてでも行きたいです。
前にも書いた様に、今回と次回は非常に貴重な金環日食ですからね。

by 北海道大好き人間 (2012-05-23 22:20) 

北海道大好き人間

>いっぷくさん
nice! どうも有難うございます。

by 北海道大好き人間 (2012-05-24 09:09) 

でんさん

朝雨だったので、ダメかな~と思いましたが、雲の
切れ間からたま~に見る事ができました(^^)
by でんさん (2012-05-24 15:41) 

北海道大好き人間

>でんさん さん
nice! とコメント、どうも有難うございます。

横浜は、市内を横切る様に中心線が通過していましたが、中心食は見えたのでしょうか?

by 北海道大好き人間 (2012-05-24 15:56) 

北海道大好き人間

>musslewhite さん
nice! どうも有難うございます。

by 北海道大好き人間 (2012-05-26 16:07) 

北海道大好き人間

>あんず-M さん
nice! どうも有難うございます。

by 北海道大好き人間 (2012-06-09 23:21) 

北海道大好き人間

>moonrabbit さん
nice! どうも有難うございます。

by 北海道大好き人間 (2012-06-19 13:48) 

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