富士山開山祭 [富士山]
あと十日もしないうちに、富士山は夏山シーズンを迎えます。
今日は、昨年撮影したその「お山開き(開山祭)」の様子を書きます。
6月の終わりになりますと、本殿の前に、こんな枠が設置されます。
さらには、こんな天幕も設置され、着々と準備が進みます。
6月30日・開山祭当日の様子です。金鳥居市民公園で行事を行った後、人々は北口本宮冨士浅間神社を目指します。なお、右端の人は、この行列とは関係ありません。
先頭は神社の宮司や禰宜等の神社の関係者ですが、その後ろに続く人たちは、これより4日前の26日に東京・日本橋から旧甲州街道を経由してここまでの約120kmを徒歩で歩き通した「富士道(ふじみち)あんぎゃ」の方々です。
道中、かつての峠道や宿場の跡等を巡りながら、古人が歩いた道を振り返るものです。
私ならば、3日あれば歩き通せるかも知れません。
一行が冨士浅間神社に到着しました。
富士道あんぎゃに続くのは、富士講と言われる信者です。白装束ですが、御朱印等で汚れれば汚れる程神様の御利益があるといわれ、洗濯はしないか水洗いのみだそうです。左に写っている地元の保育園児も、その装束を真似ています。
講の人以外にも、山伏姿の修験者(修験僧)も参加します。道中、法螺貝を吹くこともあります。
先程の保育園児の集団演技です。平日の午後に行われたのですが、母親が大挙して押しかけては我が子の姿を懸命に撮影していました。前に書いた道路の開通式と同じです。
本殿では神事が行われますが、扉は開きません。
これらの行事に参加した人には、こんな折詰が配られました。
この折詰に添えられていた紙です。このお山開きでは、新じゃがいも(以下「新じゃが」)とひじきを煮て食べる習慣があるのです。
本殿にも、新じゃが(奥の右端)とひじき(わかりにくいですが、その隣=御神酒の隣で果物の奥)が供えられています。
我が家でもひじきの煮物を作りました。
この時期には生ひじきも売られていますが、乾燥ひじきを戻した方が美味しかったりします。
家によっては、本当に新じゃがとひじきだけ煮る場合もあります。それも、これでもかという大きさに切った新じゃがが入っている場合もありますが、我が家は五目ひじきです。
材料は、新じゃがとひじきと人参と豚肉と大豆の水煮と油揚げですが、これに茹でた絹さやを青味として添える場合もあります。煮るのは私の役目です。
冒頭の写真で紹介した枠には、御覧の様な「茅の輪」が取り付けられます。
緑色が大好きな私にとっては、もうたまりません。
「茅の輪くぐり」についての説明です。
茅の輪くぐりのくぐり方です。
茅の輪の「くぐり初め」の神事が行われます。この少し前に、にわか雨が降りました。
茅の輪をくぐっている様子です。これだけの大人数がくぐるわけですから、画面に収まらない方まで行って巨大な8の字を描きます。
茅の輪くぐりの後は、「お道開き」が行われます。本殿(拝殿・弊殿)に向かって右手奥に煤けた木の鳥居があります。富士山の北口吉田口登山道は、ここが起点になります。よく金鳥居が起点だと間違えられますが。
近況報告を兼ねての中で触れていた「冨士夫婦桧」の「子供」が、独立する形でこの鳥居に向かう参道に植えられました。
宮司を先頭に、お道開きのために鳥居へ向かいます。
いよいよ、お道開きです。木槌を振り上げているのは、タヂカラオノミコトです。この格好で母校が夏の甲子園に出場した時にスタンドで応援したこともあります。
なお、この様子は7月1日付の新聞紙面を飾ったり、市の観光パンフレット等にも使用されますので、顔写真に修正は入れません。
私が立っている側には報道各社のカメラの放列があります。そのため、2回「リハーサル」をした後、3回目で綱を断ち切ります。
綱が断ち切られる瞬間です。この綱は、最初は一本だったものを真ん中で断ち切り、それを割り箸状の細い木でつなぎ、その上に奉書紙を巻いて麻で留めてあります。
この日は、これに続いて夏越大祓が行われます。
6月の中旬から、境内の一角にこんなものが置かれます。左が「人形(ひとがた)」で、右がそれを入れる袋です(氏名を書きます)。写真ではわかりにくいですが、人形には人の形になる様に切り込みが入っています。
この人形についての説明です。時期的に、この隣には、七夕の短冊も置かれています。
人形のお焚き上げをする様子です。結構な数の人形が集まったみたいです。
炊き上げに先立って神事が執り行われます。
点火です。さすがにライターではなくマッチで点火したみたいですが、古式ゆかしく火打ち石とかで点火したらいいのではないでしょうか?
雨が降っていたので、なかなか思う様に燃えません。それでも、最後まで何とか炊き上げることができました。
こうして、8月26・27日に行われる「吉田の火祭り」までの2ヶ月足らずの「夏」が始まりました(始まります)。
昨年は過去最高の登山者数だったそうですが、今年は震災の影響等もありますので、それほど伸びないと思います。まあ、何と言っても「お天気」が一番重要なのですが。
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前の記事における「柏の葉」の正解
柏の木から他の木へ蜘蛛の糸(巣ではありません)が一本だけ張られ、それに柏の枯葉が引っかかったのです。
今日は、昨年撮影したその「お山開き(開山祭)」の様子を書きます。
6月の終わりになりますと、本殿の前に、こんな枠が設置されます。
さらには、こんな天幕も設置され、着々と準備が進みます。
6月30日・開山祭当日の様子です。金鳥居市民公園で行事を行った後、人々は北口本宮冨士浅間神社を目指します。なお、右端の人は、この行列とは関係ありません。
先頭は神社の宮司や禰宜等の神社の関係者ですが、その後ろに続く人たちは、これより4日前の26日に東京・日本橋から旧甲州街道を経由してここまでの約120kmを徒歩で歩き通した「富士道(ふじみち)あんぎゃ」の方々です。
道中、かつての峠道や宿場の跡等を巡りながら、古人が歩いた道を振り返るものです。
私ならば、3日あれば歩き通せるかも知れません。
一行が冨士浅間神社に到着しました。
富士道あんぎゃに続くのは、富士講と言われる信者です。白装束ですが、御朱印等で汚れれば汚れる程神様の御利益があるといわれ、洗濯はしないか水洗いのみだそうです。左に写っている地元の保育園児も、その装束を真似ています。
講の人以外にも、山伏姿の修験者(修験僧)も参加します。道中、法螺貝を吹くこともあります。
先程の保育園児の集団演技です。平日の午後に行われたのですが、母親が大挙して押しかけては我が子の姿を懸命に撮影していました。前に書いた道路の開通式と同じです。
本殿では神事が行われますが、扉は開きません。
これらの行事に参加した人には、こんな折詰が配られました。
この折詰に添えられていた紙です。このお山開きでは、新じゃがいも(以下「新じゃが」)とひじきを煮て食べる習慣があるのです。
本殿にも、新じゃが(奥の右端)とひじき(わかりにくいですが、その隣=御神酒の隣で果物の奥)が供えられています。
我が家でもひじきの煮物を作りました。
この時期には生ひじきも売られていますが、乾燥ひじきを戻した方が美味しかったりします。
家によっては、本当に新じゃがとひじきだけ煮る場合もあります。それも、これでもかという大きさに切った新じゃがが入っている場合もありますが、我が家は五目ひじきです。
材料は、新じゃがとひじきと人参と豚肉と大豆の水煮と油揚げですが、これに茹でた絹さやを青味として添える場合もあります。煮るのは私の役目です。
冒頭の写真で紹介した枠には、御覧の様な「茅の輪」が取り付けられます。
緑色が大好きな私にとっては、もうたまりません。
「茅の輪くぐり」についての説明です。
茅の輪くぐりのくぐり方です。
茅の輪の「くぐり初め」の神事が行われます。この少し前に、にわか雨が降りました。
茅の輪をくぐっている様子です。これだけの大人数がくぐるわけですから、画面に収まらない方まで行って巨大な8の字を描きます。
茅の輪くぐりの後は、「お道開き」が行われます。本殿(拝殿・弊殿)に向かって右手奥に煤けた木の鳥居があります。富士山の北口吉田口登山道は、ここが起点になります。よく金鳥居が起点だと間違えられますが。
近況報告を兼ねての中で触れていた「冨士夫婦桧」の「子供」が、独立する形でこの鳥居に向かう参道に植えられました。
宮司を先頭に、お道開きのために鳥居へ向かいます。
いよいよ、お道開きです。木槌を振り上げているのは、タヂカラオノミコトです。この格好で母校が夏の甲子園に出場した時にスタンドで応援したこともあります。
なお、この様子は7月1日付の新聞紙面を飾ったり、市の観光パンフレット等にも使用されますので、顔写真に修正は入れません。
私が立っている側には報道各社のカメラの放列があります。そのため、2回「リハーサル」をした後、3回目で綱を断ち切ります。
綱が断ち切られる瞬間です。この綱は、最初は一本だったものを真ん中で断ち切り、それを割り箸状の細い木でつなぎ、その上に奉書紙を巻いて麻で留めてあります。
この日は、これに続いて夏越大祓が行われます。
6月の中旬から、境内の一角にこんなものが置かれます。左が「人形(ひとがた)」で、右がそれを入れる袋です(氏名を書きます)。写真ではわかりにくいですが、人形には人の形になる様に切り込みが入っています。
この人形についての説明です。時期的に、この隣には、七夕の短冊も置かれています。
人形のお焚き上げをする様子です。結構な数の人形が集まったみたいです。
炊き上げに先立って神事が執り行われます。
点火です。さすがにライターではなくマッチで点火したみたいですが、古式ゆかしく火打ち石とかで点火したらいいのではないでしょうか?
雨が降っていたので、なかなか思う様に燃えません。それでも、最後まで何とか炊き上げることができました。
こうして、8月26・27日に行われる「吉田の火祭り」までの2ヶ月足らずの「夏」が始まりました(始まります)。
昨年は過去最高の登山者数だったそうですが、今年は震災の影響等もありますので、それほど伸びないと思います。まあ、何と言っても「お天気」が一番重要なのですが。
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前の記事における「柏の葉」の正解
柏の木から他の木へ蜘蛛の糸(巣ではありません)が一本だけ張られ、それに柏の枯葉が引っかかったのです。
タグ:富士山 北口本宮冨士浅間神社
さすがにお料理がお上手ですね。美味しそうです。w (^ω^)b
いろいろな風習があるのですね。茅の輪くぐり、面白いですね。w (´∀`)ノ
(^ー^)ノシ
by モッズパンツ (2011-06-22 00:43)
ひじき、うちの次女が大好きです(^^)
by でんさん (2011-06-22 13:56)
>H.Kosuge さん
>hrd さん
>リックさん
nice! どうも有難うございます。
by 北海道大好き人間 (2011-06-22 19:37)
>モッズパンツさん
nice! とコメント、どうも有難うございます。
ひじきの煮物は、スーパーで売っている乾燥ひじきを全部戻して作ります。そうしないと(大量に作らないと)美味しくないからです。
残った分は冷凍にすることもあります。
茅の輪くぐりは、宮司や巫女が常勤している神社に行けばあるはずですので、行ってみては如何でしょうか?
だいたい七夕の頃まで設置してあると思います。
by 北海道大好き人間 (2011-06-22 19:40)
>でんさん さん
nice! とコメント、どうも有難うございます。
では、6月30日か7月1日に当方へ宿泊なさって下さい。
ウチとしても時期のものを出したいので、ひじきの煮物をご用意いたします。
実際、宿泊客にはこのことを説明して提供しています。
もしくは、私が材料を持ってみなまきまでお邪魔してもいいです(笑)。
by 北海道大好き人間 (2011-06-22 19:44)
>あんぱんちーさん
>あんず-M さん
nice! どうも有難うございます。
by 北海道大好き人間 (2011-07-09 17:36)
貴重な画像を拝見できました。
とても厳粛な行事で日本の伝統のすばらしさを感じました。
by hirochiki (2012-12-09 01:01)
>hirokichi さん
nice! とコメント、どうも有難うございます。
これと対を成す、8月26日の「吉田の火祭り」も、当日の御輿の発輿祭から27日の「すすき祭り」でお魂が神社に戻るまで御覧頂ければと思います。
by 北海道大好き人間 (2012-12-09 08:26)
>アルマさん
nice! どうも有難うございます。
by 北海道大好き人間 (2013-01-23 10:12)