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GWについて その2 [お祭り]

今年のGWは、直前から団体客が入り、それが帰った後の疲れが取れぬまま「本番」に突入してしまったので、例年以上に疲れが取れず、結果として風邪を引いてしまいました。
6日にすぐに医者へ行って薬を処方してもらったのですが、それでも咳が収まらず(熱は最初から出なかったです)、さらに夜になると悪寒がして、ストーブをつけたり毛布を1枚増やさないと眠れない状態が続きました。というわけで、16日に再度医者にかかって咳止めも含めて少し強めの薬を処方してもらっています。

今月の北口本宮冨士浅間神社の祭事です。今日は、この中にある「例大祭」について書きます。
この例大祭は「初申祭(はつざるさい・一般的には『お初申』)」と言います。この記事でも、「お初申」で統一します。

お初申はGWのまっただ中である5月5日(こどもの日)に行われますが、GWに突入してすぐに、氏子社中のあちこちでこんな風景が見られます。別に八重桜の花を摘み取っているわけではありません(結婚式場の「桜湯」等に使う塩漬けの桜の花や「桜餅」に使う葉は、この木から採るのですが)。
なお、以下の写真は、最後の1枚を除いて一昨年または去年に撮影したものです。
今年もデジカメを持ってお初申へ行くには行ってきましたが、夕方に近かったので、殆ど撮影していません。

これは、祭典世話人(以下「世話人」と表記)が電柱等に注連縄(荒縄)を張って御幣を吊しているところです。実際には下の画像みたいな感じになりますが、8月26日に吉田の火祭りが行われる本町通り(国道138号線と139号線)には結構多く御幣が吊されます。それ以外では家1軒につき2つ吊します。
なお、喪中である場合には、世話人にその旨申し出れば、そこだけ何も飾り付けしませんし、世話人の誰かがそのことを知っていれば、言われなくてもそこだけ通過します。
昔は、火祭りの時にもこの注連縄を氏子社中に張っていた気もしますが、今ではお初申の時だけです。


 
お初申当日の様子です。

その前に、このお初申の縁起について説明します。
伝説によれば、6代目天皇である孝安天皇92年(紀元前300年)の年に、それまで雲と霧に包まれていた富士山が忽然とその姿を現したと伝えられています。その年が「庚申(こうしん・かのえさる)」の年であったため、この神社では古くより申の年、申の日を縁起として祭礼を行ってきました。
特に60年に1度巡り来る「庚申」の年は「御縁年」とし、式年大祭を執り行っています(前回の庚申は昭和55年=1980年)。
この初申祭は、祭神(木花開耶姫命)が、農耕特に養蚕に対しての加護が篤いので、農耕が始まる時期に例祭が選定されたと考えられ、旧暦4月の最初の申の日と定められました。故に「初申祭」と言います。
明治5年(1872年)、我が国に於いては太陰暦(旧暦)から現在の太陽暦が採用されました。同時期、国家を挙げて全国の神社の祭礼や制度等が整えられ始め、4月最初の申の日では毎年日が一定しないため、山梨県からの献幣使(けんぺいし)参向の都合上、明治42年(1909年)より5月5日と定められました。
(参考=5月5日が「こどもの日」として国民の祝日になったのは、1949年ですが、法律が制定されたのは1948年です)
(以上、お初申当日、本殿に置いてある「初申祭縁起」を引用・加筆)

下の写真は、上の文でも引用している献幣使からの供え物を本殿へ運んでいる様子です。
参考までに書きますと、北口本宮冨士浅間神社に於いては、8月26・27日に行われる吉田の火祭りよりも、このお初申の方が格が上になります。でも、世話人を含めた一般の人にとっては後者の方が上に感じるでしょう。なぜならば、お初申は神社の境内とその周辺に出店がでるだけのいわゆる「縁日」と変わりませんが、火祭りでは国道を通行止めにして御輿が練り歩いて松明を燃やしますし、JRが主な駅にポスターを貼り出して宣伝しますから。

この日は、必ず祝日(しかも、最低でも3連休)になりますので、大勢の人が参拝に来ます。上の写真は午前中の撮影ですが、下の写真は午後の撮影です。初詣程ではないですが、長蛇の列ができます。

 

当然、本殿の扉も開けられまして、元日とは違い、奥の扉も開けられます。
元日の記事を開いてみれば、その違いがわかります。

さて、午前中に撮影した写真で、「冨士太々神楽舞」の垂れ幕の左側(本殿に向かって右側)に小さな社があることに気づいたでしょうか?それを撮影しました。一番左にある供え物は「バナナ」です。

社の奥に祀られているのは、日光東照宮にあるのと同じく「見ざる・聞かざる・言わざる」です。
これが祀られる様になったのは、10年くらい前からです。それより前は、本殿の前に祀られていたのかも知れません。

この社、普段は職員の駐車場の片隅に置かれていまして、お初申の2日前くらいにフォークリフトでここへ移動されます。猿の像は、別の場所に安置されています。

冨士太々神楽が舞われている様子です。私にとって、このお囃子と出店の発電機の音を聞くと「お初申に来たんだ」という気になります。



また、この日には弓道大会が開かれます。市内はもとより、近県からの出場者も多く、その数は優に100人を超えます。私の義弟がこの役員をしていますので、悪天候で出場者が少なかったりすると、余った弁当等をお裾分けされることもあります。

本殿の前では、世話人や氏子青年会による餅つきが行われます。以前は樽酒を振る舞っていたのですが(これがまた美味しいのです)、飲酒運転に対する罰則が強化されてからは、餅つきに変わりました。
臼と杵で搗いた餅は本当に美味しいのですが、私は、この記事に書いている事情がありますので、遠巻きに見ているだけで決して近寄りません(食べません)。

例年ですと、この餅つきをしているすぐそばで演歌歌手を呼んでの「カラオケのど自慢」が行われています。ですが、今年は東日本大震災の影響からか、そういう催しは行われませんでした(当然、ステージもなし)。 去年のゲストは、大興千香子でした。
このステージの脇に、黒紋付き羽織袴の正装をした世話人がいます。

今年の初申祭のポスターです。 例年ですと「カラオケ大会 景品多数」と書かれていますので、来年以降、それが復活したら撮影します。

さて来年のお初申は、4連休になりますので、今年以上に混むと思いますし、私もそれなりに忙しいでしょうから、お祭りの様子を撮影するのは難しいと思います。
世話人も、完全にGW(家族サービス)は返上ですが、ウチに来たお客さんも軒並み疲れ切った様子でした。これでは一体、何のための連休なのでしょうか??
でも、ウチみたいな観光に携わった家の子供はどこもそうみたいで、もしも私に子供がいたら、GWや夏休みの日記(絵日記)では、毎日の様に「今日もお客さんがいっぱい来ていて手伝いました」になってしまうでしょう。それが終われば、休みたいだけ休めるのですが、今度は子供が学校に行ってしまいます。
因みに今年のGWは、売上げでは7桁行ったのですが、団体客が掛売だったため、忙しい思いをした割りには手元には現金が少なく、それで一層疲れた気もします。後で通帳に入金の表示がされていても、手元に現金があるわけではないですから。

というわけで、2年分の画像ストックを用いて今年のGWを振り返ってみました。


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リック

僕の田舎の、富士宮の浅間神社でも、5月の連休にお祭りをやります。
かなり大きい祭りで、僕が子供の頃は、全国から香具師が集まって来て、それは面白かったです。
最近は出店ばかりで、香具師がいないのが寂しい限りですね。
by リック (2011-05-26 05:50) 

北海道大好き人間

>リックさん
nice! とコメント、どうも有難うございます。

今は単にモノを売るだけで、映画の寅さんみたいな口上とかは聞かれなくなりました。
そういえば最近のお祭りでは、B-1グランプリに輝いた「富士宮やきそば」の出店が目につく様になりました。

今度は是非、富士宮の浅間大社(富士山頂は実質的にこの神社の所有)の例大祭の様子も紹介して下さればと思います。

by 北海道大好き人間 (2011-05-27 17:58) 

北海道大好き人間

>xml_xsl さん
>うつマモルさん
nice! どうも有難うございます。

by 北海道大好き人間 (2011-05-27 17:59) 

北海道大好き人間

>モッズパンツさん
nice! どうも有難うございます。

by 北海道大好き人間 (2011-06-05 00:13) 

北海道大好き人間

>あんず-M さん
nice! どうも有難うございます。

by 北海道大好き人間 (2011-06-10 01:02) 

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